マダニを介して感染する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の日本における年間患者数が、2025年9月30日時点で2013年以降の最多記録を更新しました。SFTSの感染地域は、西日本から東日本へと広がっています。2025年7月に秋田県、8月には北海道で初めての感染例が報告されました。SFTSは人間だけでなく、ペットの犬や猫にも感染することが分かっています。実際、茨城県では、犬および猫の感染が判明しています。
そこで本記事では、マダニ感染症が増えている背景、SFTSの概要と感染経路、ペットのマダニ対策について、ご説明したいと思います。
マダニは、寄生性のダニであって、動物から血を吸い取ります。動物の体表に寄生して吸血することにより、成長して繁殖します。
シカやイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する環境に多く生息しています。そのほか、民家の裏山や裏庭、畑やあぜ道などにも生息しています。
人間、野生動物以外に、猫や散歩中の犬からも吸血します。ウイルスや細菌などの病原体を保有しているため、吸血する際に、動物に病原体を感染させます。
マダニ感染症が急増している背景には、気候変動や土地開発などによる影響があると考えられます。
具体的には、記録的猛暑や宅地開発などにより、野生動物の生息場所付近のエサが激減。野生動物がエサを求めて、本来いるはずのない市街地まで出没する。民家の周囲や畑、草むら、雑草が茂る道路脇など、さまざまな場所を訪れてはマダニを落としていく。その結果、マダニが人間社会と接触する機会が増え、マダニ感染症が広がった、というわけです。
SFTSは「重症熱性血小板減少症候群」の略称であって、マダニが媒介するウイルス感染症です。2011年に、中国で初めて報告されました。日本では、2013年以降のデータによれば、毎年100名程度の感染者が報告され、そのうち10%~20%が亡くなっているとのことです。
SFTSの潜伏期間は、6日間~14日間とされています。
人間での症状は、発熱や下痢、おう吐などです。重症化して、死に至ることもあります。致死率は10%~30%であって、高齢になるほど患者が多く、致死率も高くなります。
マダニの活動が活発になる4月~10月に、発症例が多く報告されています。ただし、冬季の感染も確認されています。
本記事の脱稿時点では、宮城県において感染例は報告されていません。しかしながら、主にSFTSウイルスを媒介する種類のマダニは宮城県にも生息していることから、県内でのSFTSによる感染リスクはあると考えられます。
SFTSへの感染は、人間だけではありません。
日本では、犬・猫、チーターのSFTS発症が報告されています。
SFTSは、人から人への感染のほか、動物から人への感染も確認されています。発症動物から感染した飼い主の方や獣医療従事者の報告が、年間数例あります。
動物から人へは、感染した犬や猫の血液や排せつ物などとの接触によって感染します。三重県では、SFTSに感染した猫を治療した獣医師が感染後に亡くなっています。
猫が感染すると、人間と同様に発熱、白血球減少や血小板減少などの症状が認められます。猫では症状が重くなることが報告され、致死率も62.5%と非常に高くなっています。猫での発症は、3月から5月にかけて多くなっていますが、冬季にも比較的多く発生していますので、注意が必要です。
犬においても、症状は猫や人間と同様です。発症して動物病院の診察を受けた犬の40%が、亡くなっています。犬での発症は、4月と5月に多く、冬季は少ない傾向にあります。
前述しましたとおり、SFTSは、人から人への感染のほか、動物から人へ感染するため、ペットのマダニ対策も重要です。
ペットは近年、室内飼いが多くなっていることから、舗装された歩道を散歩させるだけではマダニに遭遇する可能性は高くはありません。
マダニの寄生や感染症が問題となるのは、屋外で散歩させるなどする場合です。
ペットは、衣服を着ることなく、草むらなどに入っていくことに加え、毛にマダニが付着しやすいため、人間と比べてマダニに寄生されやすくなります。自然が豊かな地域だけでなく、都市部にも緑地や公園などはありますので、油断は禁物です。
犬・猫の場合、屋外から帰ってきたら、ブラッシングをするなどして、体表にマダニが付着していないかを確認するようにしましょう。最大限まで吸血(飽血)したマダニは豆粒くらいの大きさですので、肉眼でも比較的簡単に見つけられます。
マダニを無理に取り除こうとすると、犬・猫の皮膚の中にマダニの口(口器)が残ってしまう可能性があります。また、押しつぶしてしまうと、マダニの体液が犬・猫の体内に入ってウイルスに感染してしまいます。
SFTSウイルスに対する承認されたワクチンは、本記事の脱稿時点では上市されていません。
SFTSに限らず、マダニは他の病原体も媒介します。
マダニを発見したら、マダニがついたままの状態で、早めに動物病院において適切な処置を受けるようにしましょう。
仙台市泉区の「いずみペット霊苑」では、犬・猫をはじめとするペットの火葬から、納骨、供養まで、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。毎年3月と10月には、合同慰霊祭を開催して、多くの方々に参加いただいています。
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前回の記事『特許から見えてくるペットフードの傾向【前編】|どんな企業の特許があるの?』(https://www.izumi-pet.com/pet_information/2025/09/29/)では、ペットフードに関する日本に出願(申請)された特許を分析した結果として、出願件数の推移、出願件数の多い企業の傾向を紹介しました。
今回の後編では、ペットフード関連特許の技術領域の傾向、ペットフード関連特許の例を紹介していきます。
近年、ペットは「家族の一員」としての地位が確立されています。ペットによりおいしく、より健康に良い食事を与えたいという飼い主の方が増え、食事にも人間と同等の品質や安全性を求める傾向が強まっています。
こうしたペットに対する健康志向の高まりは、特許にも表れています。
2013年から2023年に日本に出願されたペットフードに関する特許について、それらに付けられた分類コードに基づき、「技術領域」および「解決する課題」別に整理しました。その結果、以下の「技術領域」に属するか、「解決する課題」がある特許が多く見られました。
※2013年~2023年の出願の中から、注目すべきものを抜粋しました。1件の出願に複数の分類コードが付けられている場合があります。
● 健康の増進または維持:440件
● 嗜好(しこう)性の向上:295件
● ペプチドやタンパク質などの添加:276件
● 植物抽出物の添加による栄養改善:196件
● 微生物またはその抽出物の添加:154件
近年、ペットフードは、ペットの健康状態別(例えば、猫の腎臓の健康維持や免疫ケア)など、商品の細分化や多様化が進んでいます。それもあってなのでしょう。メーカー各社からは、「健康の増進または維持」に関する技術を導入した特許が多く出願されています。
そもそも健康に良いフードといっても、ペット自ら進んで食べてくれることが前提です。「健康の増進または維持」に関する技術を導入する以外に、「嗜好性の向上」という課題の解決も大事です。高品質な素材を使用するなど、ペットにとってのおいしさを追求した商品の需要も高まっています。このようなことなどを背景に、「嗜好性の向上」という課題を解消するための特許出願が多くなっていると考えられます。
自然派素材を訴求した商品も、人気が高くなっています。「植物抽出物の添加による栄養改善」に関する特許が相当数出願されているのは、そのような背景と何か関係がありそうですね。
他方で、「微生物またはその抽出物の添加」に関する技術を導入している特許も、無視できません。最近では、異常な腸内細菌叢(そう)の状態を正常にすることを目的として、プロバイオティクスを含むペットフードやサプリメントが注目されています。「プロバイオティクス」とは、適量を摂取したときに、腸内細菌のバランスを改善することで、健康に有益な働きをする生きた微生物をいいます。
なお、特許の内容は、出願から1年6か月後に公開されます。今回の分析時点(2025年8月)では、2024年以降に出願された特許の一部は公開されていません。そのため、分析対象は、2023年出願分までとしています。
最後に、ペットフード関連特許の例を3つご紹介します。メーカー各社の得意分野が、特許上でも映し出されているのが分かる気がします。
●「肥満リスク低減用ペットフード及びペットの肥満リスク低減方法」 ユニ・チャーム(特許第6334845号)
水溶性繊維および不溶性繊維を特定の割合で含む、健常な猫に与える中性脂肪吸収抑制用のペットフード。
●「腎機能を向上させるための方法及び組成物」 ヒルズ・ペット・ニュートリション(特許第6602416号)
腎機能の向上が必要な犬に与えるペットフード。L-カルニチン、エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)を含む。
●「ペットフード及びペットフードの製造方法」 いなば食品(特許第6383758号)
ささみ肉を主成分としたペースト状の食材を中空円筒状に形成し、その内部空間に、マグロ肉またはささみ肉を主成分としたゼリー状の食材を詰め込んだ棒状のペットフード。
ここまで2回にわたり、ペットフードに関する日本に出願された特許を分析した結果を紹介してきました。
このたびの分析は、2013年から2023年までの出願分までの特許を対象としています。
特許は出願から公開まで1年半のタイムラグがあるため、リアルタイムの情報が反映されているわけではありません。
2024年以降に出願された特許は、2023年までに出願されたものとは違った傾向を示す可能性もあります。
このブログでは引き続き、ペットフードやペット用品、ペット火葬・納骨・供養を含むペット関連サービスなどの動向を注視しつつ、ペットに関する耳寄りな情報を皆さまにお届けしていきたいと思います。
仙台市泉区の「いずみペット霊苑」では、犬・猫をはじめとするペットの火葬から、納骨、供養まで、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。毎年3月と10月には、合同慰霊祭を開催して、多くの方々に参加いただいています。
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メーカーが新製品を開発する場合、開発初期の段階で特許を出願(申請)することが多くなっています。出願された特許の内容は通常1年半後に、インターネットを通じて無料で一般公開されます。論文や学会発表とは異なり、特許情報は誰でも見られるのです。特許を見れば、ニュースリリースなどからよりも相当に早く新製品開発の兆候を知れます。
ペットフードに関する特許も、各社から相当の数が出願されています。そこで本ブログでは、2回にわたって、ペットフード(主に、犬・猫用)に関する日本に出願された特許を分析した結果として、出願件数の推移、出願件数の多い企業、技術領域などの傾向をご紹介します。
まず、ペットフードに関する特許が、どのような企業から出願されているのかを知るために、2013年から2023年までの日本の特許出願を分析してみました。
以下に、ペットフードに関する日本特許の出願件数が多い上位10社を示します。
(※2013年~2023年の出願)
○ 1位 ネスレ(スイス):191件
○ 2位 ユニ・チャーム:142件
○ 3位 マース インコーポレイテッド(米国):114件
○ 4位 ヒルズ・ペット・ニュートリション(米国):99件
● 5位 花王:・32件
● 6位 DSM(オランダ):24件
● 7位 雪印メグミルク:22件
● 8位 ニップン:15件
● 9位 ペットライン:14件
● 9位 小林製薬:14件
ペットフードに関する日本特許の出願件数が多い企業は、ネスレ(スイス)、ユニ・チャーム、マース インコーポレイテッド(米国)、そしてヒルズ・ペット・ニュートリション(米国)の4社です。これらの企業は、日本におけるペットフード市場のシェア上位を占める企業(主要プレイヤー)と見事に一致します。出願数上位4社の特色は、次のとおりです。
○ ネスレ(スイス)
世界最大の食品・飲料企業。事業は多岐にわたり、コーヒー・飲料、菓子、調味料、ペットフード、栄養補助食品など、生活のあらゆる場面に関わる製品を製造・販売している。チョコレート菓子「キットカット」や、コーヒー「ネスカフェ」は、世界中で愛されている。近年、カプセル式のコーヒーメーカー「ネスプレッソ」も人気を博している。
ペットフードは、日本において、ネスレ日本から、「ピュリナ ワン」、「モンプチ」、「フィリックス」などの商品が販売されている。
○ ユニ・チャーム
生理用品、紙おむつ(ベビー用・大人用)、ペットケア用品において、日本国内トップシェアを誇る。祖業は、建材の製造・販売。生理用品の「ソフィ」、介護用品の「ライフリー」、ベビー用紙おむつの「ムーニー」などのブランドを世界中で展開している。海外売上高の比率が6割を超える。
犬・猫用ペットフードのブランドには、「銀のスプーン」、「ベストバランス」、「愛犬元気」、「All Well」などがある。また、犬・猫用排せつケア用品として、「デオトイレ」、「デオシート」、「マナーウェア」などのブランドの商品が販売されている。
○ マース インコーポレイテッド(米国)
数々の強力なブランドを擁する、世界有数の食品会社。事業の主な柱は、「菓子・食品」と「ペットケア」である。
菓子・食品事業については、チョコレート菓子の「スニッカーズ」や「M&M’s」が日本の消費者にもおなじみ。
もう一方のペットケア事業は、世界最大級の規模を誇る。ドッグフードからキャットフード、デンタルケア製品まで幅広く展開。日本でも、マース ジャパン リミテッドから、「ペディグリー」、「カルカン」、「シーザー」、「シーバ」などのブランドのペットフードが販売され、消費者に広く浸透している。
○ ヒルズ・ペット・ニュートリション(米国)
科学的根拠に基づいたペットフードを製造・販売する、ペットの臨床栄養学における世界的リーダー企業。日用品大手のコルゲート・パルモリーブ社の傘下に入っている。
「米国の獣医師が推奨するNo.1ブランド」であることを強みとして、専門家からの厚い信頼がブランドの根幹を支えている。製品は主に、健康なペット向けの「総合栄養食」と、特定の健康課題を持つペット向けの「特別療法食」のカテゴリーに分けられる。主力ブランドは、総合栄養食では「サイエンス・ダイエット」、特別療法食では「プリスクリプション・ダイエット」。日本では、日本ヒルズ・コルゲートから、ペットショップやホームセンター、動物病院などで販売されている。
ペットフードの日本市場の主要プレイヤーのうち、ユニ・チャームは、特許出願数が多いだけでなく、他社と比べて登録率(特許庁の審査合格率)が高くなっています。同社の特許は、質の面でも他社を圧倒しています。
これは、ユニ・チャームが自社の商品を守るために、特許をはじめとする知的財産を積極的に活用している結果の表れであると考えられます。例えば、プレミアム商品では、新技術の特許を取得することで他社の模倣を防ぎ、商品の差別化を図っています。同社は、知的財産に対する意識が高い企業です。
なお、特許の内容は、出願から1年6か月後に公開されます。今回の分析時点(2025年8月)では、2024年以降に出願された特許の一部は公開されていません。そのため、分析対象は、2023年出願分までとしています。
次に、2013年から2023年のペットフードに関する特許出願件数の推移を見ますと、出願件数は、2019年の204件をピークに、減少傾向にあります。2023年の出願件数は、ピーク時の約3分の1となっています。
これに対して、ペットフードの国内市場は、矢野経済研究所が実施した調査(https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3906)などにもあるとおり、2020年以降も拡大し続けています。
データを見る限り、ペットフードに関する特許出願数の減少と、ペットフード市場の拡大とは、矛盾しているようにも思えます。
日本のペットフード市場が拡大を続ける一方で、ペットフードに関する特許出願の件数が減少傾向にあるのは、どうしてなのでしょうか。
2020年以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、ペットフードメーカーも他の多くの企業と同様に、影響を受けました。
加えて、2022年から2023年にかけて、国際情勢の不安定化により原材料・資材関連費や、物流関連費・人件費などが高騰したり、円安が進行したりした結果、企業の収益が圧迫されました。企業内でコスト削減に努めるものの、それだけでは、利益や品質の確保に限界がありました。
そこで、企業では、即時の利益につながりにくい基礎研究や、成果が出るまでに時間がかかる新規技術開発への投資を抑制すると同時に、短期的な製品改良やマーケティング活動にリソースを集中させる傾向が強まったと考えられます。
2020年から2023年までの間に特許出願数が減少をたどった一因には、ここまで書いてきたような背景があるのではないでしょうか。
もっとも、ペットフード関連の特許出願数の減少は、業界の衰退を示すものではありません。経済環境の変化などに対応するため、メーカー各社が特許の数ではなく、質を重視していることの表れであるとも分析できます。
次回は、ペットフード関連特許の技術領域の傾向、ペットフード関連特許の例をご紹介したいと思います。
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伊達政宗は、「独眼竜」という異名があるほかに、「筆まめ戦国大名」や「筆武将」とも呼ばれ、直筆の手紙は、現存するものだけでも1000通を超えます。数ある手紙の中に、猫に触れたものが1通だけ、島根県立古代出雲歴史博物館に残されています。それは、江戸幕府と政宗との連絡係を務めていた幕臣・野々村四郎右衛門(ののむらしろうえもん)に出された、子猫をもらったことに対する礼状でした。そんな手紙が残っているとは……。
そこで本記事では、手紙の中で政宗が贈られた猫をべた褒めしていることや、猫を贈った野々村の逸話、島根県の博物館が政宗の手紙を所蔵する理由などをご紹介したいと思います。
政宗本人が連絡係の野々村に宛てた手紙には、猫をもらった喜びと感謝がつづられています。その内容は、次のとおりです。
「猫の子をお忘れにならずにお贈りいただきました。まず、男ぶりがなんとまあ、見事です。家来から、自分の体よりも大きいネズミを組み討ちに仕留めた、と聞きました。ますます大事に飼おうと思います。首輪もおしゃれで、一段と華やかです。直接お会いしてお礼を申し上げたいと思います」
手紙の内容から、政宗のほうから所望した猫であることが分かります。
猛将というイメージがある政宗も、「男ぶり(顔つき)がりりしい」と、猫をべた褒めです。
また、政宗は、猫が着けている首輪のことまで褒めています。猫をもらって、よほどうれしかったことが伝わってきます。
“イケメン”の猫を抱いてにやけている独眼竜。この手紙からは、私たちが思い描く政宗像とはほど遠い一面が見えてきます。
手紙に書かれた「組み討ちに仕留めた」とは、見事に捕まえたという意味です。まるで、戦場で敵方の兵士を討ち取ったかのように表現しています。
この表現について、歴史作家の桐野作人(きりのさくじん)氏は、近著『猫の日本史 : 猫と日本人がつむいだ千年のものがたり』の中で、「政宗がまだ戦国の気風を濃厚に残していることを感じさせる」と述べています。
手紙の内容からは、雄の子猫という以外に、どのような種類、色・柄の猫だったかは分からないのが残念です。しかしながら、自分の体よりも大きいネズミにもひるまず捕らえてしまうほどですから、勇ましくて強い雄猫だったと考えられます。
手紙には年月日の記載はなく、いつ書かれたのかは不明です。島根県立古代出雲歴史博物館によれば、使用時期によって形態が変わる「花押(かおう)」と呼ばれる署名の形態から推測して、政宗が50歳を過ぎ、大坂の陣(1614年~1615年)も終わった1620年~1621年ごろに書かれたものではないかとのことです。戦乱が終わった後、老いてもなお、政宗は戦国武将としての気質を持ち続けていたのでしょう。けれども、平穏な世の中では、政宗も武勇を持て余して、平凡な暮らしをしていたのかもしれません。そうしたこともあって、“武将モード”のスイッチが入り、「組み討ちに仕留めた」という表現がつい出てしまったのではないでしょうか。
ところで、政宗に猫を贈った野々村四郎右衛門とは、一体どんな人物だったのでしょうか。
野々村四郎右衛門は、江戸幕府の旗本であって、幕府と伊達家との取次(連絡係)を務めていた人物です。政宗は参勤交代により江戸にある屋敷にたびたび滞在したことから、野々村は、政宗とは個人的に親しい間柄でした。
手紙の中で政宗は、野々村に「直接お会いしてお礼を申し上げたいと思います」と、最大限の感謝の意を表しています。当時、幕府と連絡を取る際、大名自身が直接、連絡係の幕臣と言葉を交わすことはほとんどなく、通常は伝達役の家来が対応していたといいます。それだけに、あの伊達政宗が、猫を贈ってもらったことに対して、直接会ってお礼したいくらい感謝するとは驚きです。
野々村四郎右衛門には、面白い逸話があります。
野々村は、1600年の関ケ原の戦いに、徳川家康の近臣として参戦していました。戦場での経験があまりなかった野々村は、あろうことか、自分の馬を家康の馬にぶつけてしまいます。怒った家康は、刀を抜いて切り払ったため、これに驚いた野々村は、その場から走り去ってしまいました。軽率で不注意な振る舞いをしでかした野々村でしたが、その後、不思議にも(?)何のおとがめも受けなかったそうです。とにかく生き延びた野々村は、政宗の連絡係を務めることとなって、そのおかげで政宗は猫をもらえた、と考えられなくもありません。
記事の最後になってから書き出すのも少々気が引けるのですが、なぜ、仙台藩初代藩主・政宗の手紙が島根県の博物館に所蔵されているのでしょうか。
島根県立古代出雲歴史博物館によれば、政宗の手紙は、松江藩出身であって、美術品・古文書収集家だった桑原羊次郎(1868年‐1955年)という人物が所有していたものとのことです。桑原が亡くなった後、昭和40年代に入って、島根県が彼の遺品を譲り受けた際、その中に政宗の手紙も含まれていましたが、そのまま長年保管されました。
桑原家は代々、松江藩の両替商を務めた豪商でした。参勤交代により江戸に滞在した藩士が、桑原家へのお土産として錦絵を買って帰ることが多かったなど、桑原家には昔から美術品が集まってきたようです。桑原羊次郎は特に古文書の研究に熱心だったため、国内各地の資料を収集していました。そうした流れで、仙台市周辺からも書状を入手する機会があったと考えられます。
なお、桑原は、文化人としての功績が認められ、島根県文化功労者、松江市名誉市民にもなりました。
猫を見て「かわいい」と感じる心は、時代が移ろい、人々の暮らしが変わっても、きっと同じ。そんな気がしました。
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【参考文献】
〇 桐野作人, 吉門裕. 猫の日本史 : 猫と日本人がつむいだ千年のものがたり. 増補改訂版, 戎光祥出版, 2024.
〇 渋谷申博. 猫の日本史 : みんな猫が好きだった. 出版芸術社, 2022, (出版芸術ライブラリー ; 017).
〇 吉野仁士. “「独眼竜」が猫にデレデレ? 書状が伝える意外すぎる武将の一面(Sデジオリジナル記事)”. 山陰中央新報. 2022-02-06, 山陰中央新報デジタル.
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/159624, (参照 2025-09-15).
ニッカウヰスキー仙台工場・宮城峡蒸溜所のすぐ近くを流れる新川(にっかわ)。蔵王連峰から流れてくる新川は、広瀬川の支流です。ニッカウヰスキーの創業者である「マッサン」こと竹鶴政孝氏は、新川の水の素晴らしさにほれ込み、蒸溜所の建設を決めたといわれています。
そこで今回は、新川を取り上げ、「にっかわ」という川の名前は「ニッカ」と関係があるのか、なぜ新川の水がウイスキーづくりに適しているのか、そして新川に関係するスポットを紹介したいと思います。
北海道・余市に蒸溜所を設立してから35年。余市に続く第2の蒸溜所の建設は、「異なる風土の蒸溜所で生まれた複数の原酒をブレンドすることで、ウイスキーはより味わい深く豊かになる」という信念を抱くマッサンにとって、どうしても必要なものでした。
さらなる夢をかなえるために、マッサンは、自分の息子(養子。実の甥)の竹鶴威(たけし)氏に土地探しを命じました。いくつかの候補地の中からマッサンが最初に訪れたのが、宮城峡でした。
マッサンは、新川の水をくんで作ったウイスキーの水割りを一口飲み、「実に素晴らしい水だ。ここに決めた! もう、ほかの候補地は見ない」と言って、蒸溜所の建設を即決したといいます。
こうして、宮城峡の地に蒸溜所が建設されました。1969年(昭和44年)のことです。宮城峡蒸溜所のすぐそばにある新川のほとりには、「ニッカ仙台工場建設決定の地」と書かれた記念碑が立っています。当時、そこにマッサンが足を運んだのですね。幅5メートルほどの小さな川には、底の石の色までもがはっきりと分かるくらい、透き通った水が流れています。
ウイスキーの語源は、英国・スコットランドの一地方で使われていた古代ゲール語の「生命の水」を意味する「Uisuge Beatha(ウシュク=ベーハ)」または「Usquebaugh(ウスケボー)」に由来するといわれています。
宮城峡蒸溜所にとっての「生命の水」は、新川の存在が大きく貢献しています。
蔵王連峰の雪解け水を集めて流れてくる新川の水は、ミネラル分が少ないため、まろやかです。マイルドで口あたりのやわらかい水は、ウイスキー本来の味わいを引き立ててくれます。
宮城峡蒸溜所では、表流水(地上を流れている水)よりも水質が良く、濁りの少ない伏流水(河川の底にある砂利の層の内部を流れている水)をウイスキーの仕込みに使っています。そうすることで、おいしいウイスキーがつくられます。
豊かな自然によって育まれた新川の清流は、宮城峡蒸溜所が誕生して以来、半世紀以上にわたり、ウイスキーづくりに欠かせない水を供給し続けています。
なお、宮城峡蒸溜所おすすめのウイスキーの飲み方は、「ウイスキー1:水2:氷3」という黄金比だそうです。参考までにお伝えしました。
ところで、「ニッカ」と「にっかわ」、音が似ていますよね。
「にっかわ」という川の名前は、ニッカウヰスキー・宮城峡蒸溜所が出来てから付けられたのでしょうか。
マッサンは、蒸溜所建設の発表前に、地元の農家の方に川の名前を尋ねたところ、「ニッカワ」という答えが返ってきて、「なんで(企業秘密を)知っているんだ?」と驚いたそうです。全くの偶然だったのです。それを知ったマッサンは、宮城峡との縁を感じたに違いありません。
ちなみに、宮城峡蒸溜所の所在地は、「宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地」です。ニッカの進出前は、「宮城県宮城郡宮城町大字作並字戸崎原上」という長い住所でした。蒸溜所の建設を決意したマッサンが、当時の宮城県知事と交渉した結果、この地に「ニッカ1番地」という地番をもらったといわれています。宮城峡蒸溜所が完成した1969年5月のあくる月には、「ニッカ1番地」が誕生しました。その後、宮城町が仙台市に合併され、現在の住所になっています。
いくら大企業だったとはいえ、住所に加えて、川の名前までも変えることはしませんでした。
最後に、宮城峡蒸溜所付近の新川にまつわるスポットをご紹介したいと思います。蒸溜所見学と併せて、立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
新川と広瀬川との合流地点付近に位置する「鳳鳴四十八滝」。深く切れ込んだ渓谷から階段状の岩場を流れ落ちていく「鳳鳴大滝」と、その周囲に折り重なるように連なる大小さまざまな滝からなっています。「鳳鳴四十八滝」は、滝から響く美しい水音が伝説の鳥「鳳凰(ほうおう)」の鳴き声に似ていることから、名付けられたといわれています。お釜を逆さまにしたような形の「鎌倉山」をバックに、木々の間をいくつもの滝が白い水しぶきをあげて流れ落ちる姿は、格別です。
新川の上流・奥新川のすぐそばには、「新川の長命水」と呼ばれる湧き水をくめる場所があります(有料)。湧水量は多くありませんが、地元の方を中心に人気を集めています。「長命水」という名前に引かれますね。宮城峡蒸溜所の建設を決めたマッサンの気持ちに思いをはせながら、飲むのもいいかもしれません。
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動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)の改正により、2022年6月から、ペットショップなどのペット販売業者は犬・猫へのマイクロチップの装着が義務づけられ、すでに犬・猫を飼っている方にも装着の努力義務が課されています。
マイクロチップは、飼い主の方の情報などが記録できます。犬・猫が迷子になったり、災害や事故によってはぐれたりした際に、保護された犬・猫の身元を特定できるため、役立ちます。
本記事では、ペット保険「PS保険」を提供するペットメディカルサポート株式会社が2025年5月に、全国の犬・猫の飼い主の方を対象として実施した「愛犬や愛猫のマイクロチップ装着」に関するインターネット調査(有効回答数400)の結果(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000157.000057917.html)をご紹介します。
法律(動物愛護管理法)では、犬・猫のマイクロチップ装着に関しては、次のように規定されています。
犬・猫の販売業者(ペットショップやブリーダーなど)は、販売する犬・猫にマイクロチップの装着義務があります。違反すると、制裁や罰則が科せられます。
飼い主は、すでに飼っている犬・猫について、マイクロチップ装着の努力義務があります。装着するよう努めるものであって、装着しなくても罰則はありません。
本調査では、飼い主の方に対して、上述した犬・猫のマイクロチップ装着に関する法律の内容(「販売業者の装着義務」と「飼い主の努力義務」)を理解しているかを尋ねました。
その結果、犬・猫の飼い主の方ともに、4割以上が「いずれも知らない」と回答しました。
結果から、飼い主の方の法律の理解度は、あまり高くないことが分かります。
次に、「愛犬・愛猫にマイクロチップを装着しているか」を聞いたところ、装着率は2割程度にとどまりました。法律に規定されているにもかかわらず、マイクロチップはあまり普及していないことが明らかになりました。
さらに、マイクロチップを装着していないと回答した飼い主の方に、「今後、マイクロチップを装着する予定があるか」を聞きました。
その結果、飼い主の方の6割以上が、愛犬・愛猫にマイクロチップを装着する予定は「なし」との回答でした。「迷っている」と回答した方も2割以上いました。
結果から、多くの飼い主の方が、マイクロチップ装着に消極的であるか、装着するかどうかの判断を保留していることが分かりました。
飼い主の方に、「愛犬・愛猫にマイクロチップを装着することに対する不安とは何か」を聞きました。
その結果、飼い主の方の4割以上が、マイクロチップ装着による健康被害を懸念しています。そのほかに、「愛犬または愛猫がかわいそう」という感情面の不安、「費用がかかる」という経済的な懸念に加え、「耐久性や信頼性」という器具自体の性能面の不安を挙げる飼い主の方が、それぞれ4分の1以上いました。その一方で、「特になし」と回答した飼い主の方も、一定数(2割程度)いました。
マイクロチップは、直径1.4ミリメートル、長さ8.2ミリメートル程度の円筒形の器具です。動物病院などで獣医師がインジェクターという専用の埋め込み器を使って、背中側の首の付け根または左耳下側の皮膚の下(皮下)に埋め込みます。使用する埋め込み器はやや太めですが、装着自体は数秒で終わります。一度埋め込んだマイクロチップは、首輪や名札のように外れ落ちる心配はほとんどありません。個体識別証として、半永久的に読み取りが可能です。
しかしながら、飼い主の方の中には、埋め込み器を使って皮下に装着することに抵抗を感じる方もいます。
日本獣医師会では、20年以上にわたりマイクロチップの登録事業を実施していて、マイクロチップ装着の実績も多数あります。同会によれば、装着による障害は、ほとんど報告されていないとのことです。
世界小動物獣医師会では、「マイクロチップを装着することで得られる利益は、健康リスクをはるかに上回る」として、マイクロチップの装着を推奨しています。
愛犬・愛猫にマイクロチップを装着する予定のない飼い主の方には、装着を阻む何らかの理由があると考えられます。また、装着を迷っている飼い主の方は、最終判断を導くための決定打が欲しいのかもしれません。今後、適切な情報を提供することにより、マイクロチップの装着率は高まる可能性があります。
仙台市泉区の「いずみペット霊苑」では、犬・猫をはじめとするペットの火葬から、納骨、供養まで、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。
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JR仙石線が2025年6月、開業100年を迎えました。
今回の記事では、仙石線の誕生とこれまでの歩み、開業当初の仙台駅が日本で最初に出来た地下駅だったことや、開通当時としては先進的な技術が導入されたことなどをご紹介します。
仙石線の前身は、「宮城電気鉄道」という私鉄でした。
第一次世界大戦中に増加した亜鉛の需要に応えるため、宮城県栗原郡(現在の栗原市)にあった細倉鉱山は、電力会社と電力買い取り契約を結びました。
しかし、第一次世界大戦が終了すると、亜鉛の需要が激減したため、亜鉛精錬用の電力が多量に余るようになりました。
そこで、余剰電力を有益に活用するために、仙台と観光地・松島とを結ぶ宮城電気鉄道を建設することになりました。
宮城電気鉄道の初代社長は、細倉鉱山の所長だった山本豊次でした。細倉鉱山は当時、「高田商会」という商社が経営していました。高田商会は、大正時代初期には、三井物産や大倉組と並ぶ大商社で、三菱や三井などの財閥とも肩を並べるくらいの大企業でした。高田商会と宮城電気鉄道とは、親会社と子会社との関係にあったといえるでしょう。
宮城電気鉄道は、1925年(大正14年)6月5日に、仙台─西塩釜間で営業を開始しました。その3年後に、石巻まで全線開通しました。
1944年(昭和19年)5月には、国有化され、路線の名称が「国鉄仙石線」となりました。
1987年(昭和62年)4月に、国鉄の分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が発足。国鉄からJRに。
2000年(平成12年)3月には、あおば通─仙台間が開業しました。その後、仙台市営地下鉄東西線との相互直通運転は実現しませんでした。
2015年(平成27年)5月、東日本大震災による被災から復旧。全線で運転を再開しました。また、全線運転再開に合わせ、東北本線と仙石線とをつなぐ「仙石東北ライン」の運行がスタート。これにより、あおば通─石巻間を直通するのは、普通列車だけになりました。
宮城電気鉄道は当初、仙台駅を東北本線仙台駅の東口に設ける計画でした。
ところが、高田商会に招かれた外国人技師が、東北本線仙台駅の地下を横断して同駅西口に至る延伸ルートを強く進言したようです。これによって、計画は変更されました。
東北本線は硬い岩盤の上にあるため、地下部分の工事は難航。工費もかさみ、東北本線仙台駅の東側から地下に潜って300メートルほど入ったトンネル内で行き止まりとなりました。そこを起点・終点とする、当時の宮城電気鉄道の仙台駅地下ホームは、西洋風でしゃれた支柱や天井のある豪華な造りでした。
当時の様子を知る仙台市内に在住されている男性のお話によると、
「子どもの頃、不思議で珍しくて憧憬(しょうけい)の思いでキョロキョロ、ワクワクしてたたずんだ」
「仙台駅西口地下乗り場の出入り口には公衆便所があり、アンモニア臭もあった」
とのことです(2023年1月23日に配信された河北新報オンライン版を参照)。
1925年6月5日に開業した宮城電気鉄道の仙台駅は、日本で最初の地下駅でした。米国のニューヨーク77番街駅を模したともいわれています。
ところで、日本初の地下鉄は一般に、1927年(昭和2年)12月に開業した東京地下鉄道の上野─浅草間(東京メトロ銀座線の前身)であることが知られています。「地下鉄」には、厳密な定義がありません。ただし、学者の方も言われているように、良識の範囲内では、「地下の駅やホームを有して一定区間地下を走る鉄道」という解釈ができます(大島登志彦. 宮城電気鉄道・JR仙石線の歴史と地域的課題. 高崎経済大学論集. 2022, vol. 64, no. 4, p. 1-16.)。
そうすると、宮城電気鉄道は、上野─浅草間よりも約2年半早く開業していたため、「日本初の地下鉄」といってもよさそうな気がします。
一方で、1914年(大正3年)12月に開業した東京駅では、その翌年に、地下通路に郵便物を輸送する専用線が完成して、電気機関車が台車を引いて走っていました。
このことから、宮城電気鉄道の東北本線をくぐる区間は、「日本初の地下旅客鉄道」というほうが合理的ではないでしょうか。
仙石線仙台駅は、1952年(昭和27年)6月1日、地下鉄道と地下ホームを廃止して、地上に出た場所に設けられていた仙台東口駅のホームを改修し起点の仙台駅としました。廃止された地下鉄道は、東口へ抜ける連絡通路として活用されました。
開業当初の宮城電気鉄道の電化方式は、直流1500V。当時、直流1500Vで営業運転していた鉄道は、近鉄大阪線と吉野線、東武鉄道、それに九州鉄道だけでした。1926年、国の鉄道省により最初に直流1500Vで運転を開始した東京─小田原間よりも先のことでした。
また、マニアックなお話となり恐縮ですが、37kgレールや色灯式信号の導入も、地方としては先進的でした。
このように、開業当初の宮城電気鉄道では、首都圏や近畿圏から離れているにもかかわらず、当時の鉄道省にも勝る新鋭の鉄道技術が多く導入されました。
全線開通して間もない1934年(昭和9年)12月時点では、朝5時台から夜0時過ぎまで、仙台─石巻間は1時間ごと、仙台─東塩釜間は30分ごとに運転。首都圏の鉄道並みの運行時間帯と運転間隔でした。
車両も、木造のダブルルーフ(二重屋根)が一般的だった開業当初から、シングルルーフ(丸屋根)の鋼鉄製とするなど、郊外を走る電車としては先駆的な存在でした。
しかし、国に買収されてからは、ローカル線扱いとなって、新型電車の投入はほとんどされませんでした。
開業時から仙石線は、前身の私鉄の規格が妨げとなって、駅のプラットホームが短く、東北本線のように何両もの客車を機関車が引っ張る列車は運行できませんでした。そのため、国鉄は、首都圏などからのお下がりの中古電車により輸送力増強を図りました。
1960年代半ばに首都圏から転入された通勤電車は、冬場はすきま風がひどく、仙台鉄道管理局が学生から「東京でこんな古い車は走っていない。寒冷地向けの新車を配備してほしい」との陳情を受けたほどでした。
2025年12月に、仙石線では、実に約80年ぶりに新型車両が導入されます。
新型車両「E131系」は、現行の「205系」よりも車幅を15センチメートル広げ、乗客1人あたりの座席幅も2.5センチメートル拡大しました。また、車両1両に2台ずつ防犯カメラを設置。より安全で快適な車内環境を実現しました。
今から、新型車両に乗るのが楽しみになってきましたね。
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市販されている家庭用洗剤や柔軟剤などには、香料、界面活性剤や塩素系洗浄剤、マイクロカプセルといった化学物質が含まれ、中には、毒性の高い物質があります。こうした化学物質は、人間だけでなく、ペットの犬や猫にも健康被害を及ぼしています。特に、香料に起因する健康被害は「香害」と呼ばれ、近年、注目されています。
そこで今回は、家庭用の洗剤・柔軟剤などによるペットの健康被害の事例をご紹介したいと思います。
これまでに、家庭用の洗剤・柔軟剤などに含まれる香料に起因すると疑われる、ペットの健康被害が報告されています。
ここでは、滋賀県内で動物病院を経営されている小宮みぎわ獣医師(東北大学農学部出身)が実際に診療した犬・猫のケースを紹介しましょう。
小型犬のポメラニアンは、数年前から毛が抜け始め、来院時には胴体にほとんど毛がなく、皮膚がむき出しの無残な姿でした。
飼い主の方は、「どこの動物病院に行っても治らない」と、困り果てた様子。
獣医師が飼い主の方に、自宅で使用している洗剤を確認すると、人間の衣類は、高残香性洗剤(衣類に香りをつけ、それが長持ちすることをうたった洗濯用洗剤)と高残香性柔軟剤で洗い、ポメラニアンの毛布は、犬用の洗剤で洗っているとのことでした。
そこで獣医師は、石けんで人間とポメラニアンの衣類などを洗うことを提案します。飼い主の方がすぐに石けんに切り替えたところ、半年後には、ポメラニアンの皮膚がやわらかくなってシミも薄くなりました。そして、しっぽや足の毛も、ふさふさになったのでした。
日本猫(雌、3歳)は、来院日の朝から、元気消失と食欲低下に加え、流涎(りゅうぜん、りゅうせん。よだれを流すこと)が止まりません。来院時に実施した血液検査では、肝機能の悪化を示す指標であるALT値と、腎機能の悪化を示す指標であるクレアチニン値が高いことが認められました。
さらに詳しく飼い主の方に問診したところ、来院する1~2日前から、洗濯時に高残香性柔軟剤を使い始めたとのことでした。飼い主の方が着用している衣類からも、強い香料の臭いがしました。
これらのことから、獣医師は、高残香性柔軟剤の使用中止を提案します。高残香性柔軟剤の使用をやめてから数日後に、すべての症状がなくなりました。また、体重も増加しました。血液検査でも、異常は見られませんでした。その後も、症状の再発はありません。
雑種の子猫(雄、4~5か月齢)は、元気消失と食欲低下が認められ、成長期であるにもかかわらず、来院する1か月ほど前から体重が減少していたため、飼い主の方が診察のために連れてきました。
問診の結果、香り付き(香料付き)のペットシーツを使用していることが判明します。獣医師はペットシーツの香害を疑い、飼い主の方が、香りのないペットシーツに切り替えたところ、症状は、来院した日の翌日からなくなりました。そして、体重も増加に転じました。
これまで紹介してきましたように、飼い主の方が洗剤や柔軟剤を石けんに切り替えたり、使用しないようにしたりすることで、ペットの症状が改善したケースが多くなっています。
しかし、「症例3」にあるように、香り付きのペットシーツなどの市販されているペット用品が原因とみられるケースもあります。ペット用品だからといって、決して安心できません。香り付きのペットシーツ以外にも、ペット用の歯磨きシート、香り付きの猫砂、消臭除菌効果をうたっているお尻拭きなどのペット用ウエットティッシュ、消臭剤や芳香剤などによって、ペットは、毛が抜けたり、嘔吐(おうと)や下痢、呼吸困難などを引き起こしたりしています。
上でご紹介した症例では、ペットの健康被害の原因と疑われる洗剤などには、いずれも、香料が含まれていました。人工的に作られた香料は、揮発性であるため、空気を汚染して、シックハウス症候群と同様に健康被害を引き起こします。香料の一部には、明らかな発がん性が認められています。また、自然界で分解されにくいため、体内や環境中に蓄積することも知られています。
香料のほか、洗剤や柔軟剤などに含まれる、問題となる化学物質は、第四級アンモニウム塩などの界面活性剤、香料を封じ込めて長期間香りを持続させる「マイクロカプセル」、塩素系洗浄剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウムなど、さまざまな物質があります。
犬や猫は、人間よりも体が小さく、肝臓の解毒能力も劣ります。また、化学物質が多い床に近い、低い空間で過ごしているため、化学物質の影響を受けやすくなります。犬や猫では、毛に化学物質が付着する場合があります。特に、猫は、グルーミングの習性によって、呼吸による化学物質の吸入に加え、毛に付着した化学物質をなめ取ることで口から摂取する量も多くなります。
一般に最も化学物質の影響を受けやすい動物は、鳥とされます。その次に猫、犬、人間の乳幼児と続き、最後に成人となります。
洗剤や柔軟剤などに含まれる香料、第四級アンモニウム塩、マイクロカプセルの原料由来の化学物質である「イソシアネート」などは、毒性が高いため、密閉された室内で頻繁に使用することにより、空気中に高濃度で浮遊します。その結果、より感受性の高い人間の子どもや小動物に健康被害が発生するリスクが高くなります。
気づかないうちに、ご家庭で普段お使いの洗剤や柔軟剤などが、ペットの負担になっている可能性があります。大切なペットの健康を考えて、製品の成分表示などを一度チェックしてみましょう。
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「オカメインコ」は、セキセイインコと並んで、ペットとして人気があります。その名前に「インコ」とついていますが、実は面白い秘密があります。なんと、分類上は「インコ」ではなく、「オウム」の仲間なのです。ちょっぴり驚きです。インコとオウム、分類上は非常に近い種類なのですが……。
そこで今回は、オカメインコの“素顔”をご紹介してから、インコとオウムの分類の歴史をひも解いていくことにします。
ペットショップなどで見かけるオカメインコの最大の特徴は、頬に鮮やかなオレンジ色のチークパッチがあること。耳の穴を覆う「耳羽(じう)」という羽毛が、顔の他の部位と比べて、際立つ色になったものです。これが、「おかめ」と呼ばれる女性の「面」をイメージさせることから、その名がつきました。オカメインコが日本に渡来したのは、明治時代です。オカメインコは、カラーバリエーションが豊富なこともあって、多くのファンに愛され続け、現在に至っています。
オカメインコは、「インコ」という名前がついていますが、実は、れっきとした「オウム」です。オウム科の中では、世界最小サイズの鳥です。オウム科の鳥は、インコ科の鳥とともに、インコ目に属しています。
一般に、生物は、小型のものから大型のものへと進化していきます。
このようなことから、オカメインコは、インコ科と分かれた当初(原初)のオウムの姿や性質をとどめているとも考えられています。
オカメインコがオウム科の鳥であるとする証拠は、いったい何なのでしょうか。
オカメインコをよく見てみますと、頭頂部に“とさか”のような羽が生えています。この羽は「冠羽(かんう)」と呼ばれ、オカメインコがオウムの仲間であることを示す、何よりの証拠です。というのも、冠羽は、オウム科の鳥にしか見られない、特別な羽であるからです。そのほかに、青や緑、紫の体色の個体がいないことも、オウムの特徴として表れています。
では、なぜ、オカメインコは、「オウム」ではなく、「インコ」に分類されてしまったのでしょうか。
ここからは、インコとオウムの現在までの分類について、お話ししていくことにしましょう。
平安時代までの日本の文学作品や日記などの文献に「オウム」と書かれた鳥は、そのほぼ全てがインコだったと考えられています。
それは、平安時代までの日本には、「インコ」という言葉がなかったからです。インコ、オウムの類いの鳥は全て、「おうむ(あふむ)」と呼ばれていました。
「おうむ返し」という言葉は、平安時代に誕生しました。元々は、他人のいいかけた和歌を一部だけ変えて、すぐさま返答の歌(返歌)とする、という和歌の手法のひとつでした。清少納言(生没年未詳)は『枕草子』の中で、「外国の鳥であるオウムは、人の言葉をまねるそうですね」と書いています。「おうむ返し」の由来は、オウムが人の言葉をそっくりまねすることからでした。
鳥の文化誌研究家としても数多くの著書を発表されている、作家・サイエンスライターの細川博昭氏によれば、「おうむ返し」の語源となった鳥は、インコ目の分布や、平安時代までのアジアでの人の手による鳥類の移動などを総合的に考えると、ほぼ100%、インコだということです[同氏の近著『鳥を読む 文化鳥類学のススメ』(春秋社発行)を参照]。
こうして千年以上の時を経た今から考えますと、「鸚哥(いんこ)返し」が本来は正しいともいえそうですが、「鸚鵡(おうむ)返し」のほうが、語感がよく、しっくりくる気がしますね。
日本での「インコ」という名前は、鎌倉時代から呼ばれ始めたと考えられます。
『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の編さん者としても知られる歌人・藤原定家(1162‐1241)がつづった日記『明月記』には、インコに関する記述が見られます。「色は青。嘴(くちばし)はタカのよう。柑子(こうじ。在来ミカンの一種)、栗、柿を食べ、人の名を呼ぶ」と定家が解説した鳥の名は、「鸚歌(カヒコ)」。これは、「インコ(鸚哥)」を意味していると考えられています。
鎌倉時代以後、日本では、「インコ」という呼び方が広がります。しかし、インコとオウムとが厳格に分けられることはなく、インコとオウムの2つの名前は、長期にわたって、混同して使われるようになっていきます。
江戸時代になると、大きいものは「オウム」、小さいものは「インコ」と呼ぶようになりました。『本草綱目』など当時の文献にも、「大なるものを鸚鵡(オウム)となし、小なるものを鸚哥(インコ)となす」といった記述が残っています。
その結果、オカメインコは、比較的小柄だったため、インコの仲間と見なされ、「インコ」と名づけられました(名づけられてしまいました。)。
こうした分類の仕方は、ひとつの指針として、明治時代以降の分類にも影響を与えました。
インコとオウムがはっきりと線引きされたのは、20世紀末になってからのことです。国際鳥類学会議により、インコ目の全ての鳥が、インコ科か、オウム科のいずれかに分類されるようになったのです。
インコ科の鳥は、南北アメリカ、アフリカ、アジアに至る広い地域に、300種以上が分布しています。これに対して、オウム科の鳥は、わずか20種ほどです。生息範囲は、フィリピン南部からニューギニアにかけての東南アジア島しょ部と、オーストラリア大陸、オセアニアのソロモン諸島などです。インコ科の仲間と比べて、狭い地域に集中しています。
しかし、オカメインコやモモイロインコなど、「インコ」という名前がつけられ、それが一般に定着してしまっている鳥は、一度つけられた名前をそう簡単には変更できません。「オウム」なのにもかかわらず、「インコ」。何とも不正確な分類は、現在も通用しています。このような両者の名前による「ねじれ現象」は、今後も続いていくことでしょう。
仙台市泉区の「いずみペット霊苑」では、犬・猫のほか、小鳥を含むペットの火葬から、納骨、供養まで、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。
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〇 細川博昭. 鳥を読む : 文化鳥類学のススメ. 春秋社, 2023.
〇 細川博昭. オカメインコとともに : お迎えから日々の過ごし方、老鳥のケアまで。オカメインコの一生に寄り添うための手引き. グラフィック社, 2022.
〇 すずき莉萌 著, 三輪恭嗣 医療監修, 島森尚子 品種監修. オカメインコ完全飼育 : 飼い方から品種、健康管理、コミュニケーションまで. 増補改訂版, 誠文堂新光社, 2024.
突然ですが、質問です。
飼っていたペットが亡くなってしまった場合、自分の家の庭や近所の公園に埋葬してもよいのでしょうか。法律上、問題にはならないのでしょうか。
今回の記事では、ペットのご遺体を飼い主の方自身が埋葬・火葬する場合の法律上の問題につきまして、ご説明したいと思います。
ペットについてご説明する前に、まず、私たち人間の遺体を埋葬・火葬する場合、法律上どのように扱われるか、触れておきましょう。
人間の遺体を火葬したり、お墓に埋葬したりする場合、「墓地、埋葬等に関する法律」という法律に基づいて、自治体からの許可が必要となります。しかし、遺族の方が直接、役所に対して手続きすることは、ほとんどありません。実際には、同法に基づいて都道府県から正式に許可を受けている葬祭事業者や霊園といった専門事業者に依頼するのが一般的です。葬儀場(斎場)でお見送りした後、火葬を経て、墓地に埋葬されます。
一方、ペットのご遺体の葬法は、飼い主の方の判断に委ねられています。自宅の庭など自分の所有地にペットのご遺体を埋葬することを規制する法律は、特にありません。
ただし、ペットのご遺体を他人の所有地や公共の場所(公園、山林、河川敷・海岸など)に無断で埋葬した場合は、「軽犯罪法」という法律により、処罰される可能性があります。
軽犯罪法による規制に加えて、刑法によっても、土地に対する器物損壊罪として、3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金もしくは科料に処される可能性があります。
また、ペットのご遺体については、社会的慣習および宗教的慣習などにより埋葬されたり供養されたりしている場合を除き、「廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)」という法律に規定する「廃棄物」に該当することがあります。家族の一員として大切にしていたペットのご遺体が廃棄物扱いになるのは、感情的にとても納得できないという飼い主の方も多いと思います。しかしながら、法律上そのように解釈される可能性があるのが現状です。ペットのご遺体を他人の所有地や公共の場所に無断で埋めるなど、あからさまに他人に迷惑をかけたり、公共の利益を害するような取り扱いをしたりした場合は、廃棄物処理法違反により、懲役刑や罰金刑に問われることがあります。
飼い主の方の自宅の庭や、飼い主の方が所有する土地にペットのご遺体を埋めた場合でも、問題が起きないとは限りません。たとえ自分の所有地であっても、ペットを埋葬したことにより、悪臭が発生したり、虫がわいたりして、他人に迷惑をかけてしまった場合には、不法行為に基づく損害賠償責任を負う可能性があるためです。
したがいまして、飼い主の方自身がペットのご遺体を土葬する際は、自分の所有地に限ったうえで、埋葬後のご遺体が腐敗などによって近隣の土地や住民が迷惑を被ることのないよう、管理に配慮する必要があります。
ペットのご遺体については、火葬は義務づけられていません。そのため、火葬せずに、土葬することも可能です。
ただし、ペットのご遺体の火葬(焼却)を自宅、空き地や河原などですることは、廃棄物処理法により禁じられています。適法な焼却施設以外で廃棄物を燃やす行為、いわゆる「野焼き」は、その煙が悪臭や大気汚染(PM2.5など)、有害物質発生の原因となることで、周辺住民にとって大変な迷惑となるおそれがあるためです。
飼い主の方自身が、所定の方法に従わずに、ペットのご遺体を火葬した場合には、廃棄物処理法違反となり処罰されることがあります。
ここまで説明してきましたように、飼い主の方が自身でペットのご遺体を埋葬したり火葬したりすることは、条件・状況によっては、法律違反となる場合があります。飼い主の方自身によるペットのご遺体の処理には、法的なリスクを伴います。
他方で、ペット霊園などの動物霊園事業者がペットのご遺体を取り扱い、火葬するなどした場合は、ペットのご遺体は、廃棄物処理法でいう「廃棄物」には該当しないとされています。
ペットの火葬や納骨、供養は、飼い主の方の思いに寄り添ってくれる、ペット霊園などの専門事業者に相談・依頼するのがよいでしょう。
仙台市泉区の「いずみペット霊苑」では、ペットの火葬から、納骨、供養まで、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。
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