ジュウシマツ(十姉妹)は、性格が温和であるため、ペットとして飼育しやすい小鳥です。
ジュウシマツを見ていると、「さえずり」と呼ばれる、連続した長い鳴き声を発することに気付きます。ジュウシマツは、さえずりを通じて、コミュニケーションを取ることが知られています。
そのジュウシマツのさえずりに関して最近、新しい発見がありました。
今回は、ジュウシマツのさえずりに関する、東北大学の研究グループによる最新の研究成果をご紹介します。
ジュウシマツは、インドや東南アジアに生息する「コシジロキンパラ」という小鳥を、江戸時代に日本で改良して飼いならしたものです。スズメよりも少し小さいサイズの鳥です。九州の大名たちの間では、「幸福を呼ぶ鳥」として、飼育するのが流行しました。
ジュウシマツでさえずりを発するのは、オスだけです。ジュウシマツのオスは、ヒナの頃から、自分の父親を含めた複数のオスのさえずりを聴いて後天的にさえずりを覚えることがわかっています。このように耳から聴いた声をまねて発音できる動物は、ジュウシマツやオウムなどの一部の鳥類と、イルカやシャチなどのクジラの仲間、そして人間だけです。
ジュウシマツのさえずりは、祖先のコシジロキンパラとは全く異なり、文法的な構造をもつ、複雑でオリジナリティに富んだものであるとされています。
鳥類のなかには、天敵が現れた場合、相手によってさえずりの仕方を変える鳥がいます。しかし、それが、仲間に警戒シグナルを伝えようとして意図的に変えているのか、それとも、恐怖のような情動により結果として変わっていたのかは、わかっていませんでした。
東北大学大学院 生命科学研究科(宮城県仙台市青葉区片平)の研究グループは、まず、さえずりを瞬時に文字化するコンピュータープログラム(SAIBS)を開発します。このプログラム用いてジュウシマツのさえずりを文字に置き換えてみたところ、さえずりがいくつかの音の組み合わせから構成されていることがわかりました。
次に、ジュウシマツを使って実験を開始。実験では、特定の音が一定回数を上回った場合に、「報酬」としてジュウシマツに仲間の動画をモニターで見せる「条件づけ」を繰り返しました。条件づけを1~2週間続けた後、特定の音の回数は、条件づけの前よりも増えました。一方、仲間の動画を見せなかった日や、特定の音を繰り返さなくても動画を見せた日には、変化がありませんでした。このようなことから、ジュウシマツが「仲間の姿を見る」という目的のために、意図的にさえずりの内容を変えていることがわかりました。
ジュウシマツに仲間の動画を見せると、モニターに映った仲間に向けて盛んにさえずりを発します。その姿はまるで、仲間に話しかけているようにも聞こえるそうです。ジュウシマツは、仲間の動画を見ると、明らかにさえずりのパターンを変えるのです。興味深い発見ですね。
報酬欲しさに音声を変える。人間社会でも、そういう人、いませんか?
今回の研究では、ジュウシマツが人間の言葉のように、目的や状況に応じて、柔軟に音声を使い分ける能力があることがわかりました。このことは、動物の音声コミュニケーションが、それまで考えられていた以上に、人間の言語コミュニケーションに近い可能性があることを示しています。
また、ジュウシマツのさえずりの使い分けには、ジュウシマツの脳内の特定の神経回路が関与していることも明らかになりました。
神経細胞自体は、小鳥と人間とでは基本的にそう変わらないとのことです。研究グループは今後、今回の研究成果を、人間の言葉が脳内でどのように作られ認識されているのかを解明することにつなげたいとしています。
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・東北大学のプレスリリース. “鳥はさえずりの内容を目的に応じて柔軟に変えられる:さえずり中の音をテキスト化するプログラム開発によって判明”. 2024-04-24.
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv_press0425_01web_bird.pdf