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人だけでない。ペットもマダニ感染症に注意を

2025年10月21日

マダニを介して感染する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の日本における年間患者数が、2025年9月30日時点で2013年以降の最多記録を更新しました。SFTSの感染地域は、西日本から東日本へと広がっています。2025年7月に秋田県、8月には北海道で初めての感染例が報告されました。SFTSは人間だけでなく、ペットの犬や猫にも感染することが分かっています。実際、茨城県では、犬および猫の感染が判明しています。
そこで本記事では、マダニ感染症が増えている背景、SFTSの概要と感染経路、ペットのマダニ対策について、ご説明したいと思います。

マダニ感染症が増えている背景

マダニは、寄生性のダニであって、動物から血を吸い取ります。動物の体表に寄生して吸血することにより、成長して繁殖します。
シカやイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する環境に多く生息しています。そのほか、民家の裏山や裏庭、畑やあぜ道などにも生息しています。
人間、野生動物以外に、猫や散歩中の犬からも吸血します。ウイルスや細菌などの病原体を保有しているため、吸血する際に、動物に病原体を感染させます。

マダニ感染症が急増している背景には、気候変動や土地開発などによる影響があると考えられます。
具体的には、記録的猛暑や宅地開発などにより、野生動物の生息場所付近のエサが激減。野生動物がエサを求めて、本来いるはずのない市街地まで出没する。民家の周囲や畑、草むら、雑草が茂る道路脇など、さまざまな場所を訪れてはマダニを落としていく。その結果、マダニが人間社会と接触する機会が増え、マダニ感染症が広がった、というわけです。

SFTSとは?

SFTSは「重症熱性血小板減少症候群」の略称であって、マダニが媒介するウイルス感染症です。2011年に、中国で初めて報告されました。日本では、2013年以降のデータによれば、毎年100名程度の感染者が報告され、そのうち10%~20%が亡くなっているとのことです。

SFTSの潜伏期間は、6日間~14日間とされています。
人間での症状は、発熱や下痢、おう吐などです。重症化して、死に至ることもあります。致死率は10%~30%であって、高齢になるほど患者が多く、致死率も高くなります。
マダニの活動が活発になる4月~10月に、発症例が多く報告されています。ただし、冬季の感染も確認されています。
本記事の脱稿時点では、宮城県において感染例は報告されていません。しかしながら、主にSFTSウイルスを媒介する種類のマダニは宮城県にも生息していることから、県内でのSFTSによる感染リスクはあると考えられます。

ペットも感染 ペット→人の感染も

SFTSへの感染は、人間だけではありません。
日本では、犬・猫、チーターのSFTS発症が報告されています。

SFTSは、人から人への感染のほか、動物から人への感染も確認されています。発症動物から感染した飼い主の方や獣医療従事者の報告が、年間数例あります。
動物から人へは、感染した犬や猫の血液や排せつ物などとの接触によって感染します。三重県では、SFTSに感染した猫を治療した獣医師が感染後に亡くなっています。

猫が感染すると、人間と同様に発熱、白血球減少や血小板減少などの症状が認められます。猫では症状が重くなることが報告され、致死率も62.5%と非常に高くなっています。猫での発症は、3月から5月にかけて多くなっていますが、冬季にも比較的多く発生していますので、注意が必要です。
犬においても、症状は猫や人間と同様です。発症して動物病院の診察を受けた犬の40%が、亡くなっています。犬での発症は、4月と5月に多く、冬季は少ない傾向にあります。

ペットのマダニ対策

前述しましたとおり、SFTSは、人から人への感染のほか、動物から人へ感染するため、ペットのマダニ対策も重要です。

ペットは近年、室内飼いが多くなっていることから、舗装された歩道を散歩させるだけではマダニに遭遇する可能性は高くはありません。
マダニの寄生や感染症が問題となるのは、屋外で散歩させるなどする場合です。
ペットは、衣服を着ることなく、草むらなどに入っていくことに加え、毛にマダニが付着しやすいため、人間と比べてマダニに寄生されやすくなります。自然が豊かな地域だけでなく、都市部にも緑地や公園などはありますので、油断は禁物です。

犬・猫の場合、屋外から帰ってきたら、ブラッシングをするなどして、体表にマダニが付着していないかを確認するようにしましょう。最大限まで吸血(飽血)したマダニは豆粒くらいの大きさですので、肉眼でも比較的簡単に見つけられます。
マダニを無理に取り除こうとすると、犬・猫の皮膚の中にマダニの口(口器)が残ってしまう可能性があります。また、押しつぶしてしまうと、マダニの体液が犬・猫の体内に入ってウイルスに感染してしまいます。

SFTSウイルスに対する承認されたワクチンは、本記事の脱稿時点では上市されていません。
SFTSに限らず、マダニは他の病原体も媒介します。
マダニを発見したら、マダニがついたままの状態で、早めに動物病院において適切な処置を受けるようにしましょう。

仙台市泉区の「いずみペット霊苑」では、犬・猫をはじめとするペットの火葬から、納骨、供養まで、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。毎年3月と10月には、合同慰霊祭を開催して、多くの方々に参加いただいています。
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